今回のインタビューは、呉服屋で働かれているにっしーさんです。話を聞くにあたって仕事場に伺いました。。
すぎ
7人目のインタビューはにっしーさん!よろしくお願いします。
にっしー
はいどうぞ〜。
すぎ
かわちからのリクエストなのですが、理由は「すごく一生懸命なのは何故なのか知りたい」っていうことでした。
にっしー
そうかなあ〜。仕事柄、平日動きが取りやすかったりするので結構参加できてるだけで。まあ、そうゆう時には、他の方が動けないだろうからわたしが…っていうのはありますね。
すぎ
なるほど。
にっしー
それにまち会議って、忙しい時に(行けなくて)ごめんねって言いやすいところだから、行きやすいですよね。
すぎ
だからこそ、一生懸命っていうところにつながるんですかね?
にっしー
そうですね。自分のペース、自分の関わり方で、できるところに力を注げるので。
すぎ
うん、うん。
にっしー
いい具合に歯車が合っているんだろうなぁ。
すぎ
かわちにも「何で頑張ってるの?」って聞いたんですよ。そしたら、「まわりが頑張っているから、俺ができる部分は、俺ががんばってあげたい」って。
にっしー
えぇ、えぇ。
すぎ
その補い合っているのって、にっしーさんと似ているかなぁと。
にっしー
うん、ありますねー。
みなさん、他をお留守にしてまち会議の活動できる環境ではないじゃないですか。お仕事や家庭を持ちながらで。上手く回してゆくために、裏方的な仕事って絶対必要であって、そこでわたしはお手伝いができるなぁって。
すぎ
なるほど。
にっしー
職場の方でも、今は現場に出て何かをするってことは少なくて、環境を整理したりする立場になってきて、動きやすい場を作ってみなさんに動いてもらうっていう視点でいるから、それがつながっているのかな。
すぎ
ほう、ほう。
あともうひとつ、かわちが知りたいってことがあるんですよ。
にっしー
なんだろ?
すぎ
かわちが前に「にっしーさんって、何で頑張ってるんですか?」と聞いたら、「気晴らしだよ〜」と言ってたって。
にっしー
あぁ、そう、それもありますね(笑。普段の生活とはまったく違うことをするっていうのが、いろいろなことをリセットできたり、リフレッシュできたりしますよね。
すぎ
リセットね〜。
にっしー
呉服屋という仕事には繁忙期とか閑散期があって、忙しい時にはずーっと仕事に張り付いていなきゃいけない。そんな時にまち会議があると、現実逃避できる息抜きの場としても機能している気がしますね。
すぎ
なるほど、現実逃避(笑。現実逃避にエネルギーを使うっていうのがいいですね。
にっしー
秋の七五三から、冬場の成人式、春先の卒業式、入学式くらいまでが、非常にバタバタしたりして、それ以外の時に現実逃避です。
すぎ
1人目にインタビューをさせてもらった たまちゃんは、まち会議のいいところに「いろんな職種の人と出会える」って言ってて、真っ先に名前を挙げてたのがにっしーさんでしたよ。
にっしー
ふふふっ、そうなんだ〜。
すぎ
「呉服屋さんと一緒に何かできるなんて〜!」って。
にっしー
そう見て頂けてたとは。もともとはレンタルドレスが母体のウェディング系のお店だったんですけど、わたしが入ってから着物の物販をネットで始めたので、必然的にその仕組みを構築する役割になったので、仕入れにいったりもしていますよ。
すぎ
へえ〜、アンティークのものとか?
にっしー
古いものもあるし、新しいものも。新作の展示会みたいなものは関西で催されるので、車を走らせてお邪魔するんです。
すぎ
バイヤーってやつですね!
にっしー
そうですね(笑。
すぎ
かっこいいじゃないですか(笑。
にっしー
いやいやいや(笑。アイロンがけから受注まで、何でもやります。トラブルがあったら、すみませんって謝りに行く役目とか。
すぎ
火消し役ですね。
にっしー
そうそう、そういうことも含めて何でも!スタッフも不満はいろいろあると思うから、できるだけ気持ちよく仕事をしていただけるように環境を整えた方が、作業効率も上がるだろうっていう下心もあったり(笑
すぎ
いやいや、それは下心じゃないですよ(笑。
にっしー
それぞれの役割でチームを組んで仕事をしてもらっているので、なかなかお互いに他のチームのことが見えない。その調整役という感じですね。
すぎ
僕が持ってる、にっしーさんのイメージを話してもいいですか?
にっしー
どうぞ、どうぞ。
すぎ
初めてまち会議で会った時、「どこかで見かけたことあるなぁ〜」って思ったんですよ。
にっしー
あれですね?しごとづくり会議のことですね?
すぎ
そう!僕は参加してないんだけど、会議内容をまとめた本制作に携わっていて、その過程で、にっしーさんのプロフィール写真を見てたんですよ。それが、すごい硬めな写真で。
にっしー
ふふっ(笑。
すぎ
ビシッとしてて、仕事人っていう雰囲気で(笑。まち会議の全体会議では、今みたいにいつも笑っていてっていう雰囲気じゃなくて、監督的な感じというか、まわりを俯瞰している感じだった。
にっしー
うーん。そうかねぇ。
すぎ
でもね、スーパーの入り口で偶然遭遇したことがあったじゃないですか。
にっしー
ありましたね。
すぎ
「向こうから、めっちゃニコニコニコニコした人来てるなぁ〜。あ、にっしーさんだ!」って(笑。
にっしー
いやいや(笑。
すぎ
僕は、その日から「にっしーさんはニコニコ系」っていう印象。かわちも、人数が少ない会議の時はやわらかい雰囲気だよって言ってました。
にっしー
ありがとうございます(笑。
すぎ
そしてだんだんわかってきたのが、バスプロジェクトの最初のイベントで、たこ焼きとかを作った時。
バスに乗りたい!PJでイベントにたこ焼きブースで参加
にっしー
はいはい、ありましたね。
すぎ
にっしーさんが、車でバーっときてトランク開けて。その中から機材運びをみんなでしたんですけど、あの時のにっしーさんは、仕事人スイッチが入ってたんだなぁて。
にっしー
あぁ、そんな感じだったかもしれないですね。もう時間も押してるし、みたいなね。
すぎ
写真には、そういうにっしーさんの一面が滲み出てたのかなぁって。
すぎ
しごとづくり会議の話が出たけど、ずっとそういった地域活動をやってきたんですか?
にっしー
全然!何もしてなかったですよ。
すぎ
あ、そうなんですか?
にっしー
仕事のあれこれに時間を取られてて。現場でわからないことをわからないなりに、一生懸命やっていた時期が長かったから。
すぎ
へぇ〜。
にっしー
今は、スタッフが成長してくれて、現場をまかせられる状態になってきたから活動できてるわけで。
すぎ
それはどれくらい前のこと?
にっしー
うーん、3、4年前くらいかな。まち会議スタート時がそんな時期で、ちょうどよかったんです。
すぎ
話が少し前に戻るんだけど、まち会議の活動を「気晴らし」って言ってるじゃないですが。
にっしー
はいはい。
すぎ
そう言えちゃうって、キャパシティが大きいってことじゃないかと思うんですよね。
にっしー
あ〜。
すぎ
そしてそうなれるのは、日常的に自分に負荷をかけて活動しているからこそだとも思って。だから座右の銘とか、あるんじゃないかなって。
にっしー
そこか(笑。どうだろ?
すぎ
これは心がけている、みたいな。
にっしー
うーん、できることはさせてもらうし、できないことは無理ですって言うことですかね。
すぎ
なるほど。
にっしー
何かをして欲しいと望まれた時に、なるべく引き受けたいと思うんですけど。どちらかと言うと、ちょっとした無理はしてでも何とかしたい性分なんですけど。そこで無理した皺寄せは、家庭の方に来てるんでしょうね。
すぎ
笑。
にっしー
繁忙期は、家で夕食の用意だけして、仕事に戻ったりもしますからね。帰るのは翌朝とか。。。それはもう普通の働き方ではないので、家族はよくつきあってくれるなぁと思いますよ、本当に(笑。
すぎ
結婚する前から、そういう性格だったことをわかってたんですかね。
にっしー
いや、もう、言いふくめました。やれる時はやれるけど、無理な時は無理だからね、とか。
すぎ
ふんふんふん。
にっしー
まぁ、完全に振り回している方なので、ちょっと気の毒だなぁとかは思いますけどね(笑。
バスに乗りたい!PJリーダーの実政さん(右)とにっしーさん
すぎ
まち会議でのプロジェクトは、バスと運営ですよね。なんでバスプロジェクトに入ったんですか?
にっしー
えっとね、私は学生の頃は京都に出ていたんです。で、京都のバスは行き先に系統の番号が付いてるんです。
すぎ
はい。
にっしー
そういえば、笠岡のバスにはないよねーって。あと、わたしの親世代で、だんだん免許返納みたいな話が出て来るようになって、どうしたもんかねぇと。そういえばもう何十年もバスに乗ってないなぁとか。それに、実政さんが力説していたので。
すぎ
共感できた?
にっしー
そうですね。実政さんの思いをサポートすれば何かができるんだったら、、ものすごい何かが変わらなくても、少しずつ、形になるっていうのが魅力的だなぁと感じました。
すぎ
にっしーさんは前に、バス会社が倒産した時に衝撃を受けたって言っていて。僕なんかはなんて言うんですかねぇ、問題意識が薄かったから、、、そこをにっしーさんは敏感に見れているというか。。。
にっしー
どうでしょう(笑?
すぎ
地元の社会問題をちゃんと見れているっていうか。
にっしー
そうかなぁ。
すぎ
だからこそ、まち会議やしごとづくり会議に出ているのかなぁと思ったり。
にっしー
うーん、仕事を地元で続けてゆくには、工夫をしないとなかなか難しいんですね。10年くらい前に、あるセミナーで「何をしてもいいんですよ」みたいなことを言われたんです。
すぎ
ほうほう。
にっしー
当時のわたしは考え方が固執していたんだと思います。そうじゃなくて、続けてゆくことができればいい。業態を変えることは当たり前のことなんですよって。会社を閉じて新しいものにするっていうのもあるし、同じ会社のまま中身は変遷してゆくこともあるし。
すぎ
ありますねぇ。逆におもしろいって感じますよね。
にっしー
そう考えたら、変わることってそんなに悪いことじゃないし、止めることもトライすることも悪いことじゃないんだなぁって、ストンと身体の中に飲み込めたんです。
すぎ
なるほど!
にっしー
これは会社だけじゃなくて個人の話でもあって、そういう点で言うと、まち会議ってみんなにとってのいいチャンスの場なんだと思う。
すぎ
うんうん。
にっしー
チャレンジしてみることに対して、基本的にはダメだよって言われないので、「これやってみたい!」っていう人がもっと出てきて欲しい。
すぎ
そのセミナーでの気づきから、にっしーさん自身もだんだんと新しいことに挑戦するように。
にっしー
そう、徐々に。受け身だったのが、違う軸で考えてみれたり。社運を賭けるみたいなことは難しいけれど、ちょっとした工夫や挑戦はいいと思っていて。
すぎ
へぇ〜。
にっしー
まち会議は、ふつうの人が社会参加してゆく場。いろいろな立場のふつうの人が知恵を出し合って挑戦をして、それを市がバックアップしてくれる。それは恵まれているなぁって。
すぎ
自主的に団体をつくるのも、けっこう大変ですからねぇ。
にっしー
そう大変ですよ!だから、すごい下駄を履かせてもらって後押しをしてもらっている現状があるのだから、感謝するだけじゃなく、積極的に利用して活動できるようにしたいですね。
すぎ
最後に次回のインタビューの候補ですが、いかがでしょうか?
にっしー
六島でビール醸造中の竜ちゃん!
すぎ
おお、どんなところが気になるんですか?
にっしー
移住をされたきっかけとか。しかも、ご家族もいらっしゃるのに、なかなかハードル高いんじゃないかと思ったり。しかも、地域おこし協力隊の任期を終えられて、来年度からは仕事を一から自分で作る立場で、それってすごいなぁと思って。
すぎ
あー、そうですよねぇー。
にっしー
ビールのイベントって土日が多いんですけど、わたしは逆に土日は仕事だから、代わりに話を聞いてきていただけると嬉しいです。
すぎ
任されました!それでは、今日はありがとうございました。